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フランス語とワインを知るパリとブルゴーニュでの留学体験

フランス語とワインを知るパリとブルゴーニュでの留学体験

フランス語とワインを知るパリとブルゴーニュでの留学体験

お名前
荒川隆二さん
留学先
パリとディジョン
渡航目的
学生ビザ
学校
ソルボンヌ大学文明講座、efi、アリアンスフランセーズディジョン
期間
2年間

パリとディジョン2都市の滞在をされました。
それぞれの街のいいところ、悪いところを教えてください。

パリのいいところは、なんと言っても日本人・フランス人問わず“出会い”のチャンスがたくさんあることです。私の場合は、フランス料理のレストランでの仕事を通じて、日本では決して出会えないような方とも数多く出会うことができましたし、友人に誘ってもらった食事会に顔を出すと、そこでまた思いがけない素敵な出会いがあったり…と、積極的に行動すればどんどん出会いが広がっていって、その出会いによってさらに自分の世界が広がっていくという面白さがパリにはあると思います。
生活面では、やはり地方に比べるとパリは圧倒的に便利ですね。日本食のレストランも、ラーメン屋も、スーパーも、ひと通り何でもそろっているので、日々の生活で困ることはあまりなかったと思います。ただ基本的に物価が高いので、日本にいる時と同じように食事(特に外食)をしているとどんどんお金が減っていきます。それからアパートの家賃もけっこう高いので、生活費の面ではそれなりの準備と覚悟が必要かなと思います。

パリの後、ワイン造りの現場を見たくてディジョンに移りましたが、ディジョンはパリと違ってとてものどかで過ごしやすい街でした。車で1時間ほど走ればブルゴーニュの名だたるワイナリーにすぐアクセスできるので、ワイン好きにはこれ以上の環境はないと思いますね。
あとは都会に比べると街もコミュニティも小さいので出会いの数は多くないかもしれませんが、その分、より濃い友人関係を築くことができたように思います。生活面では、アパートの家賃はパリと比べて半額ぐらいでしたが、街に日本食材を扱っているお店やスーパーがあまりないので、日本食大好きな私としては正直ちょっと窮屈な部分はありました。後半ケバブばっかり食べていたら、最終的には不思議とケバブがけっこう好きになっちゃいましたけど(笑)。

滞在中これはつらかった!ということはありましたか?

これはたぶん日本からフランスに行った方は皆さん感じることだと思いますが、フランスの(安めの)アパートはとにかく水回りと空調が弱いということです。パリで借りていたアパートではトイレの配管から水漏れしてトイレの床が水浸しになってしまったり、ディジョンでもトイレのタンクに水が溜まらなくなって流せなくなってしまったり…と、結構大変でした。どちらのケースも、結局工具屋さんに部品を買いに行って自力で直して、結果変な自信はついたので、今となってはいい経験だったかなと思います(笑)。
そして空調です。とにかく全然効かない…。夏はまだなんとかなりますが、冬は部屋の中が全然温まらないので家にいる時はずっとダウンを羽織って布団にくるまっていました。セントラル・ヒーティングのアパートは大丈夫だと思いますが、部屋の壁に薄い電気暖房がついているだけの部屋は、個人的にはもう信用しません…。
あとは大好きな日本食を食べられないことが少しストレスになっていたことは否めません。フランス滞在の後半は卵かけご飯と納豆、みそ汁が恋しくてたまりませんでした。

滞在中一番うれしかった、心に残っている、感動したことは?

嬉しかったことや感動したことは数えきれないくらいたくさんありますが、ふと思い浮かぶのは、やはりパリでもディジョンでもこれからもずっと付き合っていきたいと心から思えるかけがえのない仲間に出会えたことが何よりも嬉しく、自分にとっては一番の収穫でした。
他に挙げるとすれば、現地で飲むワインの体に染み入るような美味しさ、クロワッサンやバゲットの美味しさ、三ツ星レストランの食事の素晴らしさ、ブルゴーニュのワイン畑の壮大な景色、大好きなワイン生産者に会えたこと、などがとても心に残っています。
今振り返っても本当に贅沢な時間だったなあと改めて思いますね。

2年の留学で変わったこと、留学する前とした後で変わったことは?

これもたくさんあります。
まずは、海外で生活してみて改めて日本の食文化の素晴らしさに気づけたこと。自国の文化に対する見方が大きく変わりました。料理技術のレベルの高さ、食材の豊富さ、調理方法のバリエーションの豊富さ等々、日本の食のレベルは個人的には本当に世界一だなと、フランスに来て強く感じました。
逆に、フランス人のものの考え方や価値観で、いいなあと思う部分も多々ありました。例えばフランス人は自分の時間、家族との時間、友人との食事の時間などをとても大切にします。レストランで働いていて強く感じたのですが、フランスではビストロでも星付きの高級レストランであっても、老若男女問わずみんなそれぞれ自分のスタイルで、自分のペースで、飾らず、肩ひじ張らずに食事の時間を存分に楽しんでいます。日本人はどうしても他人の目を気にしたり、良くも悪くも空気を読んでしまったりしてしまいがちですが、フランス人にはそういうところが全くない。日本のレストランでもこういうスタンスで食事を楽しめたら、もっと幸せだろうなあと感じました。そういった意味では、フランス人の価値観に触れたことで、様々な面でモノの見方・考え方も色々と変化があったように思います。

留学をしてよかったですか?どんなところが?

間違いなく留学して良かったと断言できます。今までの自分にはない価値観に触れることができたこと、たくさんの貴重な出会いに恵まれたこと、現地のレストランやワイナリーでの仕事を通じて実際にフランスの食文化を体感できたこと、それによって自分の世界・視野が大きく広がったこと等々、数え上げたらキリがないほど、留学を通じて得たものはとてつもなく大きかったと思います。

友達に勧めるとしたらパリ留学?それともディジョン留学?

ん~これはどちらか決められないのでやはり両方で(笑)。たぶん人それぞれの目的、お金や時間の余裕などによって勧める場所も変わってくるかなと思いますが、もし時間とお金に余裕があれば、間違いなく都市部と地方両方に行かれることをお勧めしたいですね。都会には世界中から人が集まってきているので、幅広い人脈を広げられるメリットがありますし、地方には場所ごとにそれぞれ特有の魅力があり、人とのつながりもより深められると思います。私と同じように食に興味があればパリやリヨンは外せないですし、ワインに興味があればブルゴーニュやボルドーは絶対にオススメです。

留学前にこれしておいたらもっと良かった!ということはありますか?

これについてはやはり語学の部分ですね。留学前にマンツーマンのフランス語レッスンに通ってはいましたが、実際現地に行くと話すスピードがまるで違って、初めのうちはついていくのにかなり苦労しました。今はYoutubeなどでフランスのテレビ番組や映画、フランス人がやっている語学系のYoutubeチャンネルなど、生のフランス語に触れられる機会がたくさんあるので、その辺りのツールを使ってネイティブのフランス語のスピードや俗語などにももっと慣れておくべきだったなと思います。フランス滞在中は、Youtubeなどを観ながらシャドーイングしたりディクテーションしたりして、少しずつスピードに慣れていきました。

フランス留学しようか迷っている人に何かメッセージはありますか?

明確な目的が定まっている方は絶対にフランスに行かれることをオススメします。同じように目的を持って頑張っている仲間に必ず出会えますし、そういう仲間の存在が大きな刺激になります。逆に、単純に憧れだけでフランスに行ってみたいとか、日本から逃げ出したいというような理由だけで行くのはあまりオススメしません。憧れはすぐに覆されますし、はっきりとした目的がないとダラダラと時間を浪費するだけになってしまい、そこに費やす時間とお金が本当にもったいないと思います。実際に現地に行くと、日本に比べて不便に感じることも多いですし、スリにあったり、言葉が通じなかったりと、壁にぶつかることも出てくると思います。そういう局面をポジティブに乗り越えるためには、やはり明確な目的意識をもっていることが重要だと、実際にフランスで生活をしてみて感じました。

アフィニティを利用して良かったことは?

良かったことは本当にたくさんあります。私の場合は留学の準備段階から、ビザの申請・取得について色々と細かくアドバイスを頂きましたし、語学学校などについても自分の目的や条件に合ったところをご提案頂けたので、おかげでとてもスムーズに、そして安心して留学をすることができました。
フランスに渡ってからも、ことあるごとに相談に乗って頂き、また定期的に現地(パリ)でランチ会を開いて頂いてたので、そこで日本人同士色々と情報交換でき、とても助かりました。ランチ会で知り合って仲良くなった方とワイン会を開いたり、ブルゴーニュやボージョレのワイナリーに訪問したり…素敵な出会いを繋いでいただいたおかげで、留学生活が何倍も充実したものになりました。
パリからディジョンに移る際にも、語学学校を手配して頂き、またアフィニティのお客さんで現地のワイナリーで働いている方や同じくディジョンに留学しているほかの生徒さんたちもご紹介頂けたので、そこからどんどん出会いが広がっていき、とても濃厚な時間を過ごすことができたと思っています。
アフィニティさんを利用していなかったら、間違いなくここまで充実した時間を過ごすことはできなかったと思うので、本当に感謝してもしきれないぐらい感謝しています。ただ、「なんでもかんでも頼りすぎない」ということと、「最終的な責任は自分で取る」というスタンスを持っておくことはとても大事だと思います。自分の力で出来そうなことはできるだけチャレンジしてみて、どうしても上手くいかない時には遠慮なく相談する、というスタンスが大切だと思います。そうするときっと充実した留学生活を送れますし、人としても大きく成長できるのではないかと思います。

パリでのランチ会にはいつもご参加いただき、ムードメーカーとして生徒さん同士の交流をしてくださった荒川さん。荒川さんがフランスで得た人脈はまさにその人柄あってのものだと思います。ヒーターが利かない部屋でダウンを着て過ごしていると伺ってみんなで心配していたのがつい最近のように思い出されます。ご自身のお店を開く目標、みんなで応援しています!

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